理事長所信

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一般社団法人妙高青年会議所2021年度理事長 吉田 正和

新時代から新社会時代へ

2019年に新天皇陛下のご即位と共に「平成」から「令和」へと元号が変わり、新しい時代が幕を開けました。「令和」に込められた願い「春の訪れを告げる梅の花のように、明日への希望と一人ひとりが大きく花を咲かせられる日本でありたい。」にあるように、我々妙高青年会議所も、伝統の継承を基盤に更なる地域社会の発展を念頭に置き試行錯誤を繰り返し日々邁進して参りました。しかし、希望を持ってスタートした新時代に誰もが想像していなかった新型コロナウイルス感染症の発生に世界は混乱し、日常生活すらも脅かされる日々となり、子どもたちは新学期を迎え、意気揚々と過ごしていたのも束の間、緊急事態宣言の発令に伴い、休校を余儀なくされる事態となりました。我々妙高青年会議所も対面形式の会議を無期限に先送りし、自宅待機せざるを得ない状況に陥りました。直ちにオンラインで元気な仲間と再会するも、予定していた事業は次々に中止せざるを得ない状況となりました。当たり前に過ごしていた日常生活を恐怖と不安に支配され、明日はどうなるかもわからない日々が続く中、ひとたび感染者が出れば、どこに感情をぶつけたらいいかわからない人々がSNSで過度な誹謗中傷をし、人権を無視した攻撃をすることも見られました。こうした先の見えない不安な新時代に我々は何ができるでしょうか。地域社会の先陣を切る若人として、この変革の時代を生きなければなりません。今まで当たり前だった考えにとらわれない柔軟な姿勢を示し、様々な考え方を取り入れ価値観を転換していく必要があります。近年、職場での各種ハラスメントや、行き過ぎた残業によるストレス障害など、働き方の問題が取りざたされている中、新型コロナウイルス感染症は非常に脅威であると同時に、物事の視点を変え、これまで当たり前に過ごしてきた日常への「有難み」に気づく機会になりました。自らの働き方のマネジメントを確立し、家庭を守る、社会を再度構築させることが新社会時代を生きる上で重要な課題と考えます。

能力の差は小さいが努力の差は大きい

人は日々の生活の中で多くの事を学びます。時に成功し喜び、時に失敗をして落ち込みます。成功したときにそれで終わるのか、さらなるステップアップを図るのかで自身の成長度合いも変わります。そして失敗をしてしまった時に諦めるのではなく試行錯誤の上、次に生かすことで自身を成長させることができます。取り組んでいる物事に対し妥協せず努力を積み重ねていく事で自身の能力の限界を超えることができるものです。一方で失敗を恐れ、スタートすることさえ諦めてしまうことがあります。小さな子どもは恐れずに自分の好奇心に従いチャレンジできますが、年を重ねる毎に挑戦することを恐れてしまいます。青年会議所の活動は、仕事やプライベートとは全く違う分野で活動することが多いため、常に挑戦が必要になります。この言葉は高校生時代に人生で初めて大きな挑戦をした私にとって、救いとなった言葉であり、その後の人生においても、指針になっております。私は、新潟県内でも強豪と言われる私立の野球部に入部しました。あきらかに自分より体格が大きく、素質を兼ね備えているチームメイトを前にする毎日に心が折れそうになりました。ですが、「能力の差は小さいが、努力の差は大きい」という言葉に出会い、人一倍努力することで自信をつけ、挫折を乗り越えた経験があります。同じく、妙高青年会議所のメンバーは自分の住む地域をより良くしよう、後世に自慢できる風土を残そうなどといった意識を持って活動しています。活動していく中には、大きな試練があり、挫折してしまいそうになることもあります。そうならない為に私は理事長として、メンバーの思いを吸い上げ、共に活動し、さらに何をプラスしたら今以上のパフォーマンスを発揮できるかを常に問い、現状に満足することなく、更なるメンバーの成長を助けていきたいと考えます。努力を惜しまず、能力の限界を超えたとき、その一人の成長こそがメンバー全体の成長に繋がり、郷土への恩返しになると信じております。

妙高青年会議所の魅力と携わる責任

妙高地域の誇りは美しい妙高山をはじめとする豊かな自然環境や、四季折々の食材、そして何より人情味溢れた人々にあります。市外から移り住んだ私にとってこの地域は未来に残したい、伝承していきたい魅力あふれる土地です。この青年会議所に入って10年、敬愛する先輩諸氏の情熱あふれる姿に多くのことを学ばせていただきました。内外にある課題を受けとめながら、他者に頼ることなく、地域の未来のために尽力し、自らが率先して汗を流すことによって我々現役メンバーに崇高な妙高青年会議所のあるべき姿を示してくださいました。先輩諸氏が築きあげた地盤の上で活動できることを誇りに未来のメンバーに伝承していく事が我々の責務であります。

2021年度事業展開

(一社)妙高青年会議所の事業は大きく分けると、持続可能な妙高地域社会の実現を目標とする「地域活性」、この地域の次代を担う青少年育成を目標とする「人財育成」、「会員の拡大と資質向上」の3つがあります。そして、4つ目に本年度は、新潟ブロック協議会第48回NBC会員交流野球大会を誘致します。

妙高青年会議所は、長い歴史の中で地域活性と人財育成において、その年々で何が必要とされているのか、そして何をすることが課題克服への道しるべとなるのかを試行錯誤しながら活動してきました。我々現在活動しているメンバーも弛まぬ努力をしてこられた先輩諸氏の意思を絶やすことなく、青年会議所と地域が手を携え、共に行動していかなければなりません。しかし新型コロナウイルス感染症との共生を考えると、生活様式の変化に伴い地域の方々と活動していく事に大きな弊害との闘いがついてまわると思われます。例えばソーシャルディスタンスひとつにとりましても、現状では屋内で多数の人数が集まることを避けなくてはなりません。そのような困難な社会情勢の中、一番に念頭におかなければならないことは、妙高青年会議所の存続にあります。我々青年会議所の活動は、いつどのような困難な状況におかれたとしても毅然として存続し、次世代に継承していかなければなりません。私としましては、本年度の事業展開と共に、リーダーとなるべく活動している我々の責任力こそが脅威に打ち勝つ力になると考えます。目の前の事柄に責任をもって行動することが新社会時代を切り開く要になると信じております。そして、共に考え共に実行する同志を増やすことも併せて急務となります。まず私たち現役メンバーが私事も青年会議所活動も手を抜かず努力を続け、その姿を示していく事で志の高い同志が集まると考えます。より多くのメンバーで議論を交わすことで「1」が「10」になり「10」が「100」になるのです。このような社会情勢で先行きを見据えることが困難だからこそ、メンバーの責任力がこの地域の豊かな未来へ繋がると信じて活動して参ります。

結びに

2021年度一般社団法人妙高青年会議所の理事長を拝命するにあたり、敬愛する先輩諸氏が歩んでこられた45年間の歴史と軌跡を確りと胸に刻み、半世紀となる記念すべき50周年に引き継ぐ1年になるように邁進していく所存です。変えてはならない物、その中で変わっていかなければならない事を的確に捉え、メンバーが一丸となって活動していきます。私自身、当組織に入会して様々なことを学び、多くの同志と出会うことができた事に感謝を忘れず次代へ伝承していきます。本年度は例年通りの活動を制限されるからこそ、広い視野を持ちつつ、視点を変えて地域の課題をメンバーと共に模索して参ります。関係各位並びに地域の皆様におかれましては今後ともより一層の御理解、御協力を賜ります事をお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。

スローガン

能力の差は小さいが努力の差は大きい

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